昭和51年ごろの私は一番青春を謳歌していた年頃であったものの当時の私は彼女がいないことが当然であってそのことを特に寂しいとも感じていなかったし彼女のいる人をうらやましいとも感じたこともなかった。
今思えばそのほうが不思議にも思えるが欲望がわかなければ不自由も欲求不満も感じないで済むのだからそれにこしたこともない。しかし世の中どんなものがきっかけで心のKEYが開かれたり今ままで触れたことのないスイッチが入れられてしまうかわからないものである。
大島さんのあまりに普通の顔立ちを見ながら私はふと「彼女はこんな感じがいいな、、」と思った夕暮れ時を突然思い出すことがあるのだ。
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